专利摘要:
光開始剤の存在下で紫外線を角膜に暴露することにより、角膜の生体力学特性を強化する方法が記載されている。これらの方法は、円錐角膜の治療に利用可能である。また、これらの方法は、外科的治療後の拡張症の治療に、もしくは外科的治療の前に角膜を強化することに利用可能である。
公开号:JP2011514359A
申请号:JP2010550809
申请日:2009-03-10
公开日:2011-05-06
发明作者:デヴォア,デール;デウルフソン,ブルース
申请人:ユークリッド システムズ コーポレイション;
IPC主号:A61K33-40
专利说明:

[0001] 本発明は、2008年3月14日出願の米国仮出願第61/064,600号と、2008年3月31日出願の米国仮出願第61/064,864号と、2008年5月7日出願の米国仮出願第61/071,580号と、に基づく優先権を主張し、これらの全内容が参照によって本明細書に組み込まれるものとする。
本開示は、細胞の生体力学的特性を強化するための角膜の選択的治療の方法に関する。より詳細には本開示は、コラーゲンを架橋(crosslink)し細胞を安定させるために、光開始剤の存在下で角膜を紫外線の照射に暴露することにより、生体内で動物性組織を選択的に治療する方法を提供する。この方法は、角膜の強度を向上させるために利用することが出来る。このような治療は、円錐角膜や角膜拡張症を含む角膜脆弱性疾患(cornea weakness disorders)治療の療法を提供する。加えて、角膜コラーゲンの紫外線の照射は、近視やその他の視覚異常(vision errors)を長期間矯正するコンタクトレンズ着用角膜矯正治療の後に、再形成された角膜を安定させる。]
背景技術

[0002] 円錐角膜は、全体的な菲薄化と、視力に影響を与える角膜中央部の円錐形の突出と、を特徴とする。最終段階において、ほとんどのケースでは、この手術が合併する全てのリスクを伴う角膜移植が必要となる。通常この角膜疾患は、異なる程度で時を異にして両方の眼に影響を与える。円錐角膜の症状は、眼鏡やコンタクトレンズによる矯正にもかかわらず視力が変化すること、光源の周りにハローを知覚すること、そして光や眩さへの感度が上昇することである。]
[0003] 円錐角膜は2000人に1人が発症する。この病気の原因は不明である。家族内発症が多いことから、原因は遺伝子素因の可能性がある。例えばアレルギー反応により何年間も眼を頻繁に激しく擦ることも、円錐角膜が発症する原因の1つの可能性として論じられている。]
発明が解決しようとする課題

[0004] 進行性の円錐角膜は、侵攻性であり、幼少期に発症することがある。病気の進行に伴って、角膜が不規則に突出してくるため、眼鏡による視力矯正は困難となる。ハードコンタクトレンズは、角膜に圧力を加え、歪みを矯正するため、良い解決策である。しかしながら、もし角膜の突出が続けば、患者がそれ以上はコンタクトレンズをつけることが出来ないようになり、角膜は引き続き薄くなるだろう。拡張症の部分において、角膜の突出は破れて瘢痕を生じることがある。視力の悪化は回復不能となるであろう。現在のところ、病気の進行を止めるか、あるいは遅らせることに成功した治療法はない。円錐角膜を治癒することは出来ない。唯一成功した長期治療は角膜移植であるが、これはあらゆるリスクと合併症とを伴う外科手術である。]
[0005] 角膜拡張症は、角膜屈折矯正手術の潜在的副作用であるとみなされている。手術後の拡張症の発症率は、患者の2500人に1人から1000人に6人である。レーシックは(厚いストローマのフラップが原因で)他の手術よりはるかに深く角膜に侵入し、角膜の過度の菲薄化や構造上の障害を引き起こすことがあるため、拡張症は特にレーシックと関連がある。拡張症は、細胞の過度の除去や角膜組織の崩壊による、角膜の生体力学的な脆弱化や不安定化により引き起こされる。]
[0006] 進行性の円錐角膜の治療には、深層角膜移植や角膜リング(インタクス:登録商標)の移植、最近ではリボフラビン(riboflavin)と組み合わせた紫外線の照射への暴露が含まれる。最近の治療には、上皮組織の創面切除や長期間の紫外線への暴露が必要である。これらの治療が角膜拡張症を治療するために利用されてきた。]
[0007] 本開示は、単一の光開始剤と組み合わせた短期間の紫外線への暴露を利用した、進行性の円錐角膜及び角膜拡張症の治療方法を説明する。同様の技術は角膜手術の前に行われる角膜の安定化及び下記の角膜矯正治療にも利用される。]
[0008] [紫外線の照射を利用した架橋]
紫外線の照射及びUVCはコラーゲンの架橋に効果があることが知られている。ケルマン(Kelman)とドボア(DeVore)は、コラーゲン構造を架橋もしくは重合するための紫外線の照射の適用を説明した多くの特許を持っている。これらの特許及び同業者の追加の特許は、以下に開示されている。]
[0009] 米国特許第4,969,912号には、形状変形をきたす前弯症の原因となる角膜の層板に注入されたコラーゲン塊(collagen mass)を架橋するための、紫外線の適用が説明されている。]
[0010] 米国特許第5,067,961号には、コラーゲン成分を紫外線の照射に暴露することによる、生物分解が不可能な角膜移植片の製造が説明されている。]
[0011] 米国特許第5,104,957号及び第5,480,427号には、成形され脱水されたコラーゲンベース(collagen-based)の組成物を紫外線の照射へ暴露することにより形成された、医療移植片及び移植用品(transplant articles)の製造が説明されている。]
[0012] 米国特許第5,219,895号及び第5,874,537号には、紫外線の照射(硬化)に暴露した際、効果的な組織シーラントや組織接着剤を形成するコラーゲンベースの組成物が説明されている。硬化は、例えば、過硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、塩化鉄(II)四水和物、亜硫酸水素ナトリウム、及びペルオキシダーゼ、又はカテコールオキシダーゼ等の酸化酵素、といった光開始剤の存在下で、組成物を短波長照射に暴露することにより達成される。開始剤が使用されると、重合や硬化が30秒〜5分以内で生じ、通常は1分〜3分以内で生じる。]
[0013] ドボア、パットナム(Putnam)、及びパチェンス(Pachence)(米国特許第6,183,498号)は、重合したコラーゲン組成物を製造するために、化学修飾コラーゲン溶液を重合又は架橋状況(crosslinkingconditions)に暴露することにより、細胞内の液体の漏出を遮断する方法及び製品を説明した。重合は、例えば、紫外線、ガンマ線、もしくは蛍光灯等の照射を使用して行われた。一実施形態では、重合性たんぱく質は開始剤を含む溶媒中であった。開始剤として、過硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、塩化鉄(II)四水和物、硫酸水素ナトリウム、もしくは酸化酵素を使用出来る。]
[0014] ドボアとオーフィンガー(Oefinger)(米国特許第6,161,544号)は、角膜を短波紫外線(例えば254nm)に暴露することによる、形状変形した角膜細胞の重合又は架橋について説明した。しかしながら、長期間の紫外線への暴露に起因する角膜細胞の潜在的な損傷により、重合速度は実用的ではないことがわかった。重合速度は、紫外線の照射の前に角膜へ適切な酸化還元開始剤を投与することにより、大幅に上昇した。限定はされないが、適切ないくつかの開始剤の例として、過硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、塩化鉄(II)四水和物、硫酸水素ナトリウム、及びペルオキシダーゼ、又はカテコールオキシダーゼといった酸化酵素が含まれる。]
[0015] エルヘイグ(El Hage)(国際特許出願公開WO2007/082127)は、制御角膜矯正(controlled kerat-reformation)又は角膜矯正治療と、リボフラビン及び紫外線とを組み合わせて用いることにより、長持ちし、潜在的に永続する湾曲した角膜の再形成を可能とする方法を説明している。この方法は、上皮組織の創面切除及び少なくとも30分間の暴露時間を含む。]
[0016] ハミド(Hamed)とロドリゲス(Rodriguez)著,応用高分子科学ジャーナル(J. Applied polymer Sci.)19:3299−3313(1975)は、窒素雰囲気下で254nmの紫外線の照射に暴露された、テロペプチドの乏しいコラーゲン溶液のゲル化を報告した。]
[0017] ウィードック(Weadock)他著,生体材料研究ジャーナル(J. Biomed. Mat. Res.)29:1373−1379(1995)は、酸性溶液から押し出され、254nmの紫外線の照射に暴露されたコラーゲン繊維の最大抗張力及びモジュラス値は、非熱水法(dehydrothermalmethods)を使用して架橋したコラーゲン繊維と同等かわずかに大きいことを報告した。]
[0018] ウィードック他著,生体材料研究ジャーナル(J. Biomed. Mat. Res.)32:221−226(1996)は、酸性溶液から押し出された不溶性コラーゲン繊維は、収縮温度、コラゲナーゼへの抵抗力、及びコラゲナーゼ負荷下での254nmの紫外線の照射への耐久性が向上することを報告した。]
[0019] ルー(Lew)他著,生体材料研究ジャーナルB(J. Biomed. Mat. Res. B Appl. Biomater)82(1):51−6(2007年7月)は、紫外線の照射、もしくは、紫外線の照射と非熱水架橋に暴露された人工のコラーゲンベースの物質は、物理的耐久性と細胞適合性を示すことを報告した。]
[0020] オハン(Ohan)他著,生体研究ジャーナル60(3):384−91(2002年6月)は、グルコースと共に紫外線の照射に暴露されたコラーゲンフィルムは、大幅な変性の影響なしに、向上した力学的性質、すなわち酵素耐性を示すことを報告した。]
[0021] ドボア著,生体材料と生体工学の百科事典的ハンドブック(Encyclopedic Handbook of Biomaterials and Bioengineering)ワイズ他編,マーセルデッカー出版,ニューヨーク(1995)とコーンメール他著,屈折矯正手術(Refractive surgery)11:502−506(1995)は、脱水コラーゲンフィルムを254nmの紫外線の照射に暴露することにより、人工角膜移植片を作成する方法を説明した。移植片は1ヶ月以上の評価期間の間、ウサギの眼の中で安定していた。]
[0022] 上記それぞれの特許及び出版物はドボアとオーフィンガー(米国特許第6,161,544号)を除き、コラーゲン又はコラーゲン構造の、架橋又は重合のための紫外線の照射の適用を説明している。ドボアとオーフィンガーも又、再成形後の動物の角膜を安定させるための、光開始剤存在下での紫外線の照射の適用を説明している。しかしながら前記特許においては、円錐角膜や手術後の拡張症が原因で弱くなった角膜を強化するための紫外線の照射の適用についての議論も説明もなされていない。]
[0023] [リボフラビン及び紫外線の照射を利用した架橋]
円錐角膜の治療や、レーシック手術後の拡張症の進行を停止させるための、リボフラビン光開始剤と紫外線の適用を報告している出版物は多数ある。]
[0024] ウォーレンサック(Wollensak)他著,米国眼科学ジャーナル(Am. J. Ophthalmol.)135(5):620−7(2003)は、リボフラビン/紫外線A波(UVA)治療の併用によるコラーゲン架橋後に、角膜の生体力学的剛性が大幅に増加したことを報告した。治療された角膜は剥離し、リボフラビン点滴薬を投与後30分間UVAに暴露された。]
[0025] カネロプーロス(Kanellopoulos)及びビンダー(Binder)著,角膜26(7):891−5(2007)は、上皮で覆われていない角膜の表面に0.1%の局所リボフラビンを滴下した後、UVA照射(3mW/cmで30分間)を使用する、円錐角膜の成功的臨床治療を報告した。]
[0026] リボフラビンと組み合わせた紫外線の照射の適用は、角膜の生体力学的剛性の増加させることにより、成功裏に円錐角膜を治療するように思われる。しかしながら、この治療は上皮組織の除去を必要とし、効果的な架橋を達成するために30分間を要する。]
課題を解決するための手段

[0027] 本開示は、過硫酸ナトリウム等の光開始剤の存在下で角膜を紫外線の照射に暴露することにより、弱くなった、又は薄くなった角膜を治療する方法を説明する。又、角膜手術の前に角膜を強化する方法を提供する。この方法は上皮組織の除去を必要としない。一実施形態において、この方法は、紫外線の照射へ暴露する時間が1分間に満たない。]
図面の簡単な説明

[0028] ブタの角膜の低弾性上に照射するマルチプル紫外線の照射の効果を示す。]
実施例

[0029] 「安定化」は、治療された角膜の力学的性質の向上を示す。]
[0030] 「架橋」もしくは「重合」は、コラーゲン繊維等の高分子化合物内における分子鎖間の化学的結合の形成を示す。]
[0031] 「光開始剤」は、特定の波長のエネルギーに暴露されたとき、高分子化合物内における分子鎖の重合を引き起こすための連鎖反応を開始する反応性成分を形成する化学物質を示す。例として、過硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、塩化鉄(II)四水和物、及び銃硫酸ナトリウムが含まれる。]
[0032] 本開示は、弱くなった角膜の力学的性質を向上させるために、光開始剤の存在下で紫外線の照射により角膜を無傷で治療する方法を提供する。このような治療は、円錐角膜や拡張症を治療し、そして、角膜手術の前に角膜を強化するためにも使用される。]
[0033] 角膜を弱める2つの主な疾患には、円錐角膜と拡張症が含まれる。円錐角膜は、角膜が徐々に薄くなり円錐形状に膨らむ角膜の変性疾患である。この形状は、光が黄斑上に正確に集束するのを妨げる。疾患が進行するにつれて、円錐形は顕著になり、このため画像は不鮮明で歪んだものになる。角膜の歪な形状のために、円錐角膜の患者は通常ひどい近眼であり、眼鏡では修正不可能な強度の乱視である。]
[0034] 拡張症又は角膜拡張症とは、角膜が膨らむことである。拡張症は、基本的には自然発生的な病気である円錐角膜が外科的に引き起こされるため、医原性の円錐角膜もしくは二次性の円錐角膜とも呼ばれている。拡張症は、極めて深刻で長期にわたるレーシックの合併症である。(厚いストローマのフラップのため)レーシックは他の手術よりはるかに深く角膜に侵入するため、角膜の過度の菲薄化や構造上の障害を引き起こすことがある。このため、拡張症は、レーシックとはとりわけ関連がある。拡張症は、過度の細胞除去や各膜構造の崩壊が原因で生じた角膜の生体力学的な衰弱もしくは不安定化により引き起こされる。]
[0035] 角膜手術後の拡張症は、手術の前に施術される光開始剤存在下での紫外線の照射によって角膜を強化することにより、その発症を防ぐか、又は少なくとも回復させることが可能である。]
[0036] 発明者は、過硫酸ナトリウム等の単一の光開始剤の存在下で紫外線の照射を適用することにより、暴露された角膜の力学的強度が大いに高められるということを発見した。]
[0037] 従って、一実施形態において、本開示は、円錐角膜の角膜に光開始剤を投与すること、及び、角膜を約10分間以下の期間紫外線の照射に暴露すること、を含んで構成される円錐角膜の治療方法を提供する。他の実施形態では、本開示は、拡張症の角膜に光開始剤を投与すること、及び、角膜を約10分間以下の期間紫外線の照射に暴露すること、を含んで構成される角膜手術後の拡張症を治療する方法を提供する。さらに他の実施形態では、本開示は、角膜に光開始剤を投与すること、及び、角膜を約10分間以下の期間紫外線の照射に暴露すること、を含んで構成される角膜手術の前に角膜を強化する方法を提供する。]
[0038] 紫外線の照射への角膜の暴露は、連続した期間行われてもいいし、もしくは、短い暴露時間のバースト(burst)であってもよい。それぞれの暴露時間は約1,2,3,4,5,10,15,20,25,30,35,40,45,50又は55秒間の長さとするか、もしくは、約1,約2,約3,約4,約5,約6,約7,約8,約9又は約10分間とすることも出来る。また期間は、前述の数値のいかなる2つにより定められる範囲内に入ってもよい。]
[0039] 本発明による方法において使用される光開始剤は、常にというわけではないが、通常は、水溶性で、紫外線により活性化され、ほとんど、もしくはまったく毒性を有さない。光開始剤のいくつかの例としては、これに限定されるものではないが、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、チオ硫酸ナトリウム、塩化鉄(II)四水和物、及び硫酸水素ナトリウムが含まれる。いくつかの実施形態では、光開始剤は過硫酸ナトリウムである。ある実施形態では、光開始剤はリボフラビンではない。]
[0040] 適切な光開始剤の選択は、水溶性、照射波長、及び効果的な重合に必要な濃度での光開始剤の生体適合性によって決まる。]
[0041] 一実施形態において、紫外線光開始剤は、水溶性である。水溶性開始剤の例として、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム等が含まれ、また、これらの開始剤と、テトラメチルエチレン、亜硫酸水素ナトリウム、もしくは同種の還元剤等と、の組合せである酸化還元型開始剤も含まれる。]
[0042] 光開始剤は、光開始染料(photoinitiating dyes)を含む。光開始染料は、光エネルギーを得て、たんぱく質やその他の高分子の重合を開始する。適切な紫外線波長は約200nm〜約400nmに及ぶ。約200nm〜約700nmの波長を有する光を吸収する染料であれば使用可能であり、遊離基を形成することが出来、少なくとも一部は水溶性であり、そして重合のために使用される濃度において生体物質に対し無害である。適切な染料の例として、これに制限されるものではないが、エチルエオシン、エオシンY、フルオレセイン、2,2−ジメトキシ、2−フェニルアセトフェノン、2−メトキシ、2−フェニルアセトフェノノ、カンファーキノン、ローズベンガル、メチレンブルー、エリスロシン、フロキシン、チオニン、リボフラビン、及びメチレングリーンが含まれる。ある実施形態において、染料はリボフランビンではない。]
[0043] さらなる開始剤として、ラウリルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、イソプロピルペルカーボネート、アゾビスイソブチロニトリル等の、適度な温度上昇で遊離基を発生させる化合物や、芳香族アルファヒドロキシケトン、アルコキシオキシベンゾイン、アセトフェノン、及びアシルホスフィンオキシド等の、光開始系が含まれる。これらのタイプの光開始剤の例として、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2、4−4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド(DMBAPO)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド(イルガキュア(登録商標)819)、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、及び2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホシフィンオキソド、ベンゾインメチルエステル、及びカンファーキノンとエチル4−(N,N−ジメチルアミノ)ベンゾエイトを含む。]
[0044] さらに他の紫外線光開始剤として、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ベンゾインエチルエーテル、2,2−ジメチルフェノキシアセトフェノン、ベンゾフェノン類、ベンジル類、及び、チオキサントン類が含まれる。実施形態の中には、光開始剤のイオン誘導体は光開始剤の水溶性を向上させるものもある。]
[0045] 市販の紫外線開始剤も使用出来る。例として、ダロキュア(登録商標)1173及びダロキュア(登録商標)/イングラキュア2959(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ)が含まれる。開始剤は、反応混合物の光重合が開始されるのに効果的な量で使用される。使用される開始剤によって適切な熱、可視光線、紫外線、もしくはその他の手段を選択することで、反応混合物の重合を引き起こすことが出来る。]
[0046] シグマアルドリッチ(登録商標)より入手可能な光開始剤のリストは、表1に示されている。表1(表1A及び表1B)の1つ以上の化合物は、単独か、又は併用して、もしくは記載された他の光開始剤の1つ以上と組み合わせて、開示された方法に用いられてよい。]
[0047] 一般に、当該方法で使用される紫外線の照射は、約200nm〜約400nmの範囲内の波長を有する。選択される波長もしくは波長の範囲は、患者の眼から紫外光源までの距離によってある程度決まる。従って、約200nm、約250nm、約300nm、約350nm、又は約400nmの波長、もしくは、これらのいずれかの値の間にあてはまる波長の範囲を、実施形態によっては使用することが出来る。ある実施形態においては、紫外線の照射は約254nm〜約400nmの波長を有する。いくつかの実施形態においては、約254nmの波長が使用されるものもある。さらに他の実施形態においては、紫外線の照射は約310nm〜約400nmの波長を有する。]
[0048] 紫外線の光強度は異なってもよいが、一般には、約100mW〜約2000mWの範囲内である。ある実施形態において、紫外線の光強度は、約100mW、約200mW、約300mW、約400mW、約500mW、約600mW、約700mW、約800mW、約900mW、約1000mW、又は約2000mW、もしくは、前述の100〜2000mWの間の光強度のうちのいずれか2つの値によって定められる範囲内であってもよい。ある実施形態において、光強度は約1000mWである。]
[0049] 実施形態のなかには、暴露する期間が、1回〜4回の紫外線暴露バーストを含んで構成されているものがある。この場合、バーストでは、それぞれ、紫外線暴露が約10秒間継続される一方、バーストの相互間では、非紫外線暴露期間が約10秒間である。ある実施形態において、暴露する期間は、1回暴露からなり、1回暴露では、紫外線暴露期間が約10秒間である。紫外線暴露のバーストの他の継続時間は、例えば1,2,3,4,5,10,15,20,25,30,35,40,45,50又は55秒間とするか、もしくは、約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9又は約10分間とすることさえも出来る。継続時間は、前述のいずれか2つの値により定められる範囲内であってもよい。]
[0050] 手術後の拡張症の治療方法、もしくは、手術の前に施術する角膜の強化方法、を含むこれらの実施形態において、前記手術には、レーザー角膜内切削形成術(Laser Assisted In Situ Keratomielusis)(「レーシック(LASIK)」)、レーザー角膜上皮屈折矯正術(Laser Epithelium Keratomileusis)(「イー・レーシック(E-LASIK)」)、「高周波エネルギー(Radiofrequency energy)」を用いる伝導性角膜形成術(Conductive Keratoplasty)、又は、マイクロ波を用いる角膜熱形成術(Microwave Thermokeratoplasty)を含むことが出来る。]
[0051] 拡張症の治療方法は一般に、専門家により拡張症と診断された後に開始される。拡張症と診断されたなら、患者は、自分の都合のよいときに、光開始剤の存在下での紫外線の照射による角膜治療のための予定を組むことが出来る。]
[0052] 手術に先立ち、光開始剤の存在下での紫外線の照射による治療を用いて、角膜を強化する方法は、患者が、手術が必要であると、もしくは手術が1つの選択肢であると、知らされた後、どの時点でも開始することが出来る。例えば、レーシックを検討している患者は、レーシックの事前検査の時に強化治療を受けることが出来る。もしくは、強化治療は、事前検査と手術の間に施されてもよい。一般に、強化治療は、手術前の1ヶ月以内に行われるが、もちろん場合によっては、手術の1ヶ月以上前であってもよい。例えば、強化治療は5,6,7,8週間又はそれ以上前に施されてもよい。しかしながら、通常は、強化治療は角膜手術より約1週間前〜約2週間前に行われる。強化治療はしばしば手術の約10日前に施されるが、角膜手術の約9,約8,約7,約6,約5,約4,約3,約2,約1日前に施されてもよい。光開始剤存在下での紫外線を用いた角膜の治療は、角膜手術と同日に行うことさえも出来る。]
[0053] 本開示における記載によれば、前治療である角膜表面への光開始剤溶液の制御投与の後に、わずか10秒間の短波長紫外線の照射が暴露される。光開始剤は、角膜表面前部に設置された投与装置(アプリケータ)へ溶液を加えることにより投与される。投与装置は溶液の暴露領域を制御する。角膜表面へ溶液を投与するために使用する投与装置の限定されない例は、参照により本明細書に組み込まれており仮出願番号61/064,731でブルース・デ・ウルフソン及びマイケル・ルトレルが出願人の「APPARATUS TOIMPROVELOCALIZED CONCENTRATION OFFLUIDS IN OCULAR ENVIRONMENTS」と題する同時係属中の仮出願に記載されている。約30秒間〜約1分間の暴露に続いて、角膜表面は、投与装置に適合した光ガイドを介して紫外線の照射に暴露される。]
[0054] 光開始剤の濃度の範囲は、約0.01M〜0.5Mであり、0.05M〜0.5Mのリン酸ナトリウム緩衝剤に混合される。しばしば、光開始剤の濃度の範囲は0.025M〜0.3Mであり、大抵は0.05M〜0.1Mである。一般にリン酸緩衝剤の濃度の範囲は、約0.1M〜0.4Mであり、大抵その範囲は、0.15M〜0.3Mである。最終溶液のpHの範囲は通常、約6.5〜約8.5である。しばしばそのpHは約7.0〜約8.0の間であり、大抵それは約7.2〜約7.8の間である。]
[0055] 紫外線の照射による重合もしくは架橋は、様々な光源を使用した短波長の範囲内で達成される。例えば、コラーゲンフィルムの効果的な重合は、標準的な254nm光源を用いて、光ダイオード等にわずか100.2mW/cm2を、そして細胞表面には50mW/cm2を与えることにより達成された。しかしながら、この暴露レベルでは、角膜コラーゲンの効果的な架橋や重合に数分間を要する。]
[0056] 要求されているわけではないが、一般的に、20,000mW/cm2の硬化力を提供する装置(例えば、EFOS Nocacure, Model N2000; EFOS Mississauga, Ontario Canada L5N 6H7)等の、より効果的な紫外線の照射光源を使用することが好ましい。光強度は必要に応じて低いレベルに調整することが出来る。1000mWの光強度は以下の制限されない実施例に記載されている。この光強度は角膜構造の迅速な重合を提供した。過度の紫外線暴露はコラーゲンポリマーに解重合を開始させ、眼に損傷をもたらすため、紫外線の照射を短期間に制限することは重要である。以下に概説される実験において、紫外線暴露は、フィルタ無しで実施され、広帯域の紫外線の照射を提供した。フィルタは、適切な光化学開始剤や酸化還元開始剤に適合された特定の波長を提供する。またフィルタは、暴露部分の温度上昇を弱める。実施例1において好ましい開始剤としてリストに記載されている過硫酸ナトリウムは、254nmにおいて最大の吸収を示したが、さらに長い波長においてより効果を示した。最大効率のために、紫外線の波長は特定の開始剤に適合されているほうが好ましい。]
[0057] [実施例1]
7つの除核されたブタの眼が容器に収められ、その角膜がリン酸二ナトリウム(pH8.5)0.02Mの1.0mLに浸された。溶液は手術用スポンジを使用して取り除かれ、角膜は、細胞を柔らかくするために、1分間の無水酢酸暴露を3回施された(3[mu]Lが0.02Mのリン酸二ナトリウム溶液1.0mLに加えられた3mg/mlの無水酢酸)。そして角膜は、1分間pH7.2の中性のリン酸ナトリウム緩衝剤で洗い流され、それから1分間pH7.6〜8.0のリン酸緩衝剤中で0.35Mの過硫酸ナトリウムで処理された。溶液は、角膜表面の外側に漏出するのを防ぐために特別に設計された中継装置(staging device)を使用して投与された。前治療された角膜は、紫外線の両バースト間に、10秒間の非紫外線バーストのはさまった310nm〜400nmのバンドパターンの形で光強度1000mWの10秒間の紫外線バーストを、1,3又は4回暴露された。暴露後、眼は中性のリン酸緩衝剤で洗い流された。]
[0058] 処理後、角膜ボタンは解剖され、オプティソル(登録商標)へ収められ、応力歪み解析により試験された。応力歪み解析のために、角膜ボタンはわずかに凸状をなす面上に配置され、圧縮力にさらされた。応力歪み曲線は、横断面の単位面積当たりの力が角膜を一定量(%)圧縮させたことを示している。結果として得られた曲線はいくつかの異なった位相から構成されており、下層部分(低弾性)はコラーゲン原繊維間の流体を搾り出すための抵抗力を示し、中間部分は応力歪み曲線が変化せず、上層部分(高弾性領域)はコラーゲン原繊維の圧縮を示す。低弾性の減少は角膜が柔らかいことを示す。増加は角膜ボタンが硬いことを示す。]
[0059] 応力歪み解析において、紫外線の照射への暴露の後に、低弾性が増加し、これによって角膜ボタンの硬化もしくは強化が示された。図1に示すように強化は1回暴露の後に最大値を示している。その後の暴露は、低弾性の増加を減少させる。4回の暴露後、低弾性は治療されていない角膜と略同じとなった。] 図1
[0060] [実施例2]円錐角膜の治療
被術者は両眼とも円錐角膜と診断される。彼はコンタクトレンズをつけることが出来ない。角膜のパキメトリーは最も弱いところで320ミクロンを示す。角膜ヒステリシス測定には、ライヘルト接眼レンズ反応分析器(Reichert Ocular Response Analyzer)が使用される。角膜ヒステリシス(CH)値は正規母集団よりも3桁少ない。角膜トポグラフィもまた、円錐角膜の位置を特定するために導入される。被術者は、低濃度の光開始剤投与後の短波長紫外線の照射を使用した治療の被術者に選ばれる。pH7.6〜8.0で0.02Mのリン酸ナトリウム緩衝剤中の0.35Mの過硫酸ナトリウムの点滴薬が、円錐角膜の位置へ暴露を制限するために設計された角膜表面上の投与装置内の角膜に投与される。そして角膜は、1000mWの光強度の紫外線の照射の10秒間の1回バーストに暴露される。]
[0061] 治療後、被術者は視力の大幅な改善及び角膜の生体力学的な健全性の増加を意味するCHの増加を示す。]
[0062] [実施例3]レーシック後の拡張症治療
被術者はレーシック手術後の拡張症と診断される。検査は、角膜の菲薄化及び中央と下部の急勾配化の進行を示す。力学的安定性はライヘルト接眼レンズ反応分析器を使用して計測される。CH値は減少した力学的安定性と相関する。角膜のパキメトリーは、角膜の範囲においてレーシック後拡張症を意味する300ミクロン以下の角膜ストローマの厚さを計測する。被術者は、低濃度の光開始剤投与後の短波長紫外線の照射を使用した治療の被術者に選ばれる。pH7.6〜8.0で0.02Mのリン酸ナトリウム緩衝剤中の0.35Mの過硫酸ナトリウムの点滴薬が、円錐角膜の位置へ暴露を制限するために設計された角膜表面上の投与装置中の角膜に投与される。そして角膜は、1000mWの光強度の紫外線の照射の10秒間の1回バーストに暴露される。]
[0063] 治療後、被術者は視力の大幅な改善及び角膜の生体力学的な健全性の増加を意味するCHの2倍の増加を示す。]
[0064] [実施例4]角膜矯正治療レンズ着用後の角膜の安定化
被術者は角膜矯正治療用のレンズに適合される。被術者の片眼は、光開始剤を用いた前治療の後に、紫外線の照射への暴露による治療を施術される。反対側の眼は治療を受けていない。治療を受ける眼は任意に選択される。初診時の検査及び追跡検査には、裸眼視力、細隙灯検査、屈折異常、角膜トポグラフィ、及びライヘルト接眼レンズ反応分析器を使用した角膜ヒステリシスが含まれる。CH値は低下した力学的安定性と相関する。被術者は、低濃度の光開始剤投与後の短波長紫外線の照射を使用した治療の被術者に選ばれる。pH7.6〜8.0で0.02Mのリン酸ナトリウム緩衝剤中の0.35Mの過硫酸ナトリウムの点滴薬が、円錐角膜の位置へ暴露を制限するために設計された角膜表面上の投与装置中の角膜に投与される。そして角膜は、1000mWの光強度の紫外線の照射の10秒間の1回バーストに暴露される。]
[0065] 結果が示すところによれば、施術されていないか、又は矯正されている眼と比べた場合、施術された眼においての視力の退行はほとんど皆無といってもよく、これにより角膜矯正治療レンズを用いた視力矯正後に角膜を安定させる紫外線の照射の有効性は立証される。]
[0066] [他の実施形態]
本発明は、好ましい実施形態を参照して説明されてきたが、当業者ならば、その本質的特性を容易に解明出来、そして本発明を様々な用途や状況に適応させるために、様々な変更及び変形が可能である。これら当業者は、所定の実験を用いるだけで、本明細書に記載の本発明の特定な実施形態と同等な多くの均等物を認識するか、或いは解明することが出来るだろう。そのような均等物は本発明の範囲に含まれる。]
[0067] 本明細書に記載された特許、刊行物、及び特許出願を含む全ての文献は、それぞれ独立した刊行物、特許、特許出願が具体的、個別に参照により組み込まれた場合と、同程度まで、参照により本明細書に組み入れられるものとする。]
权利要求:

請求項1
円錐角膜の角膜に、光開始剤を投与すること、及び、前記角膜を、約10分間以下の期間、紫外線の照射に暴露すること、を含んで構成される円錐角膜の治療方法。
請求項2
前記光開始剤は、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、チオ硫酸ナトリウム、塩化鉄(II)四水和物、又は、硫酸水素ナトリウム、から選択される、請求項1に記載の円錐角膜の治療方法。
請求項3
前記光開始剤は、過硫酸ナトリウムである、請求項2に記載の円錐角膜の治療方法。
請求項4
前記紫外線の照射は、約254nm〜約400nmの範囲内の波長を有する、請求項1に記載の円錐角膜の治療方法。
請求項5
前記紫外線の照射は、約310nm〜約400nmの範囲内の波長を有する、請求項4に記載の円錐角膜の治療方法。
請求項6
前記紫外線の光強度は、約100mW〜約1000mWの範囲内である、請求項1に記載の円錐角膜の治療方法。
請求項7
前記紫外線の光強度は、約1000mWである、請求項6に記載の円錐角膜の治療方法。
請求項8
前記暴露する期間は、1回〜4回の紫外線暴露バーストを含んで構成され、前記バーストでは、それぞれ、紫外線暴露が約10秒間継続される一方、前記バーストの相互間では、非紫外線暴露期間が約10秒間である、請求項1に記載の円錐角膜の治療方法。
請求項9
前記暴露する期間は、1回暴露からなり、該1回暴露では、紫外線暴露期間が約10秒間である、請求項8に記載の円錐角膜の治療方法。
請求項10
角膜手術後の拡張症を治療する方法であって、前記拡張症の角膜に、光開始剤を投与すること、及び、前記角膜を、約10分間以下の期間、紫外線の照射に暴露すること、を含んで構成される拡張症の治療方法。
請求項11
前記光開始剤は、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、チオ硫酸ナトリウム、塩化鉄(II)四水和物、又は、硫酸水素ナトリウム、から選択される、請求項10に記載の拡張症の治療方法。
請求項12
前記光開始剤は、過硫酸ナトリウムである、請求項11に記載の拡張症の治療方法。
請求項13
前記紫外線の照射は、約254nm〜約400nmの範囲内の波長を有する、請求項10に記載の拡張症の治療方法。
請求項14
前記紫外線の照射は、約310nm〜約400nmの範囲内の波長を有する、請求項13に記載の拡張症の治療方法。
請求項15
前記紫外線の光強度は、約100mW〜約1000mWの範囲内である、請求項10に記載の拡張症の治療方法。
請求項16
前記紫外線の光強度は、約1000mWである、請求項15に記載の拡張症の治療方法。
請求項17
前記暴露する期間は、1回〜4回の紫外線暴露バーストを含んで構成され、前記バーストでは、それぞれ、紫外線暴露が約10秒間継続される一方、前記バーストの相互間では、非紫外線暴露期間が約10秒間である、請求項10に記載の拡張症の治療方法。
請求項18
前記暴露される期間は、1回暴露からなり、該1回暴露では、紫外線暴露期間が約10秒間である、請求項17に記載の拡張症の治療方法。
請求項19
前記手術は、レーザー角膜内切削形成術(レーシック)、レーザー角膜上皮屈折矯正術(イー・レーシック)、高周波エネルギーを用いる伝導性角膜形成術、又は、マイクロ波を用いる角膜熱形成術、から選択される、請求項10に記載の拡張症の治療方法。
請求項20
前記手術は、レーシックである、請求項19に記載の拡張症の治療方法。
請求項21
角膜手術の前に角膜を強化する方法であって、前記手術の前に、前記角膜に光開始剤を投与すること、及び前記角膜を、約10分間以下の期間、紫外線の照射に暴露すること、を含んで構成される、角膜の強化方法。
請求項22
前記光開始剤は、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、チオ硫酸ナトリウム、塩化鉄(II)四水和物、又は硫酸水素ナトリウムから選択される、請求項21に記載の角膜の強化方法。
請求項23
前記光開始剤は、過硫酸ナトリウムである、請求項22に記載の角膜の強化方法。
請求項24
前記紫外線の照射は、約254nm〜約400nmの範囲内の波長を有する、請求項21に記載の角膜の強化方法。
請求項25
前記紫外線の照射は、約310nm〜約400nmの範囲内の波長を有する、請求項24に記載の角膜の強化方法。
請求項26
前記紫外線の光強度は、約100mW〜約1000mWの範囲内である、請求項21に記載の角膜の強化方法。
請求項27
前記紫外線の光強度は、約1000mWである、請求項26に記載の角膜の強化方法。
請求項28
前記暴露する期間は、1回〜4回の紫外線暴露バーストを含んで構成され、前記バーストでは、それぞれ、紫外線暴露が約10秒間継続される一方、前記バーストの相互間では、非紫外線暴露期間が約10秒間である、請求項21に記載の角膜の強化方法。
請求項29
前記暴露する期間は、1回暴露からなり、該1回暴露では、紫外線暴露期間が約10秒間である、請求項28に記載の角膜の強化方法。
請求項30
前記手術は、レーザー角膜内切削形成術(レーシック)、レーザー角膜上皮屈折矯正術(イー・レーシック)、高周波エネルギーを用いる伝導性角膜形成術、又は、マイクロ波を用いる角膜熱形成術、から選択される、請求項21に記載の角膜の強化方法。
請求項31
前記手術は、レーシックである、請求項30に記載の角膜の強化方法。
請求項32
前記紫外線の照射による治療は、前記手術より約1週間前〜約2週間前に行われる、請求項21に記載の角膜の強化方法。
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